めぐるいのち

先日読んだ本に影響を受け、食べるために生き物を殺して解体する(=屠る)サンジ君について考えていたらちょっとしたSSになりました。

 

書き途中のものがあるのにこうやってすぐ脱線しちゃう……

 

サンジ君が仲間の知らないところで一人生き物を殺して解体しているところを、ゾロ一人だけはなんかの拍子に見ることがあればいいなと思って。
慣れた手つきで解体していく様を見ながら、サンジ君は普段生かすための刃(包丁)を振るうけれど、自分と同じように殺すための刃を振るうこともあるんだなと最初は思ったゾロが、違う、同じじゃないと気付く世界線があったらいいなという願望です。

 

たとえ殺すとしても、サンジ君のそれは最終的には料理へと姿を変え、仲間を生かす糧にするというのが目的。
つまりは殺しているけれど、その命をちゃんとめぐらせている。
一方、ゾロが刀で人を殺すのは文字通り殺すだけ。
殺した先で命はめぐらない。
その違いがたまらないです。

 

そして、自分一人で、自分の力だけで生きていけると思っていたゾロが、(船に乗ってからは)料理人であるサンジ君の手によって生かされているということに気付くともっとたまらないな~と思って書いたのですが、そこのところが上手く書き切れなかった……なんとなく読み取って頂けるといいのだけど。

 

この話を書くにあたってYoutubeでイノシシを裁く動画を見たのだけど、なかなかに興味深かったです。
ジビエは普段食べないけれど、鶏や豚、牛なんかもこうやって解体されているし、それを仕事にしている人達がいる。
だから何不自由なくスーパーで肉が買えるのだと、このお話のゾロじゃないけどそんな当たり前のことに改めて気がついてハッとしました。
生きるということは、生かされるということだ。

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