月: 2023年9月

ワンピースオンアイスとSS

今年初めて開催されたワンピースのアイスショーである、「ワンピースオンアイス」。
会場に観に行くことは叶いませんでしたが、有料で動画配信をしてくれるとのことでマルチアングルの視聴チケットを買い、ここのところ通勤中は常にワンピースオンアイスの動画を見ています。
毎度アングルを変え、もう3回は見たかな。

多くの人が感想を記してくださっているのでもう多くは語りませんが、これだけは言わせてください。

 

……もうね、最高でした!!!!

 

アラバスタ編という見応えたっぷりのお話がテーマになっているというのもありますし、何より、キャストさん達が本当に素晴らしくて。
表現力の塊であるスケーターさんがワンピースのキャラを演じると、こんなにも心に響くものが出来上がるのかと深く感動しました。
どのキャストさんもそれぞれに素晴らしかったのですが、その中でもこの3人の印象が強かったので少しだけ。

ルフィ
宇野昌磨くん、ルフィにしか見えない。憑依型の方なのでしょうか、表情も、伸び伸びとした体の動きも、自由奔放ながらもここぞという時には死ぬほどカッコいいところも、もはや完全にルフィでした。氷の上で走ったり転げたり飛び跳ねたり、あんな自由にうごけるものなんですね。試合で見る彼とは全然違う。技術と表現力の高さに終始唸りっぱなしでした。

サンジ君
恥ずかしながら、島田高志郎さんというスケーターを今回のショーで初めて知ったのですが、ルフィとはまた別次元で完璧なるサンジ君でした。登場した瞬間、漫画の中から抜け出してきたのかと思った。それくらいサンジ君だった。
すらりとした長身、少し猫背君の立ち姿、薄い肩、長い手足、小さく丸い頭。滑るとき、常に片手もしくは両手をポケットに入れているところとか、風になびく金糸、悪魔風脚のごとき高速スピン。フィナーレではメロリンまで!
高志郎サンジ、最高でした。演じてくれてありがとう。今やすっかりファンです。

クロコダイル
大人の男の色気が半端なかった……!
いかにも手触り良さそうなコート?マント?をはためかせながら、力強く荒々しい滑りを見せてくれるのがもうね、たまらなくてですね。葉巻とか、衣装とか、細かいところまで凝ってくださってるのも素晴らしい。
フィナーレではカルーとかにいたずらしかけてるのがお茶目で可愛くて……ギャップ!!!
私がギャップに弱い女って知ってのことですか?反則ですよ??
原作でもクロコダイルは憎めなくてわりと好きなんだけど、今回のアイスショーでより一層好きになりました。
サンジ君もそうだけど、クロコダイルも砂になってサラサラ~と流動的な動きをするキャラなので、アイススケートの相性がすごくいいですね。ルフィも滑ることで腕が伸びているような気がしたり。新たな発見でした。

他にもゾロの三刀流見せてくれるなんて!とか、ボンちゃん最高!とか色々ありますが、長くなりそうなのでこの辺でやめておきます。
来年もまた開催されることがあれば、今度こそ会場に行って生で見てみたいな。

 

それと、今回アイスショーを見た感動と興奮が突き抜けた結果、よくわからんお話を書いてしまったのでここにひっそり載せておきます。
アイスショーを見た私の気持ちは、これを読んでもらった方がよくわかるかもしれない。
もしうっかり続くことがあれば、作品ページにも載せようかなー。

 


「氷上の君へ、愛を込めて」
 現パロ、大学生ゾロ×スケーターサンジ
(Twitter(X)に載せたものを加筆修正しています)

 

 ——氷上のプリンス。

 人は皆、彼をそう呼ぶらしい。
 もう何度目かわからない動画を食い入るように見ながら、最初にその呼び名を思いついた奴は天才だと思った。スラリとした長身に長い手足、キラキラ輝く金の髪、アイスブルーの瞳に甘いマスク。見た目だけでも十分プリンスと呼ぶに相応しいが、氷上でのうっとりするほどに優雅な滑り、気高く美しい立ち姿は、思わずその場にひれ伏してしまいそうになるほどの高貴なオーラを放っている。
「あー、何度見てもたまんねェ」
 画面の中で高速スピンをキメるプリンス——名をサンジと言う——を見つめて、おれはうっとりとため息を漏らした。

 これまで、フィギュアスケートにはあまり興味がなかった。オリンピックの時などにテレビで放送していればなんとなく眺める、その程度。有名なメダリストなら顔と名前くらいはわかるが、それ以外の選手に関する知識は皆無だった。そんなだから、今や最推しであるサンジのことも何一つ知らなかった。
 おれがサンジを知ったのは、アイスショーがきっかけだ。
 子供の頃から大好きでずっと読んでいる漫画(今も連載中だ)のアイスショーが初めて開催されると知ったおれは、地元開催だったこともあって行ってみようかと考えた。アイスショーなるものに行くのももちろん初めてで、まずチケットの値段の高さに驚愕した。なんと三万円! おれの一日のバイト代よりもうんと高い。もちろんこれは一番いい席の値段だが、一番安い席でも一万円もする。あまりの高額っぷりに「やっぱり行くのやめようか……」と思いかけたが、原作ファンとして見ておきたい気持ちが勝ち、一番安いスタンド席を取ることにした。まだ学生であるおれの懐には大ダメージだったが、その分バイトを入れれば問題ない。
 せっかく行くからにはと公式から次々と発表される情報を見ていると、主人公を演じるのが超有名なメダリストであることはわかった。けれど、他のキャラの配役は正直知らない顔と名前ばかり。ふーん、と眺めるだけで記憶には残らなかった。それよりも、ショーでやるのが原作の中でも三本指に入るくらいに好きな話だったので、どんな風に仕上がるのか、そっちの方が楽しみで仕方なかった。
 あの時、なんでサンジのことが目に入らなかったのか、今となっては本気で謎だ。あんなに目を引く存在に気づかないはずはないのに。過去に戻れるのならば「バカ野郎!」と自分をぶん殴ってやりたい。けれどそんなことは不可能だし、今はすっかりサンジのファンとなっているのだから結果オーライだ。

 そして迎えたショー当日。
 漫画の世界からポンと飛び出して来たかのような、あまりにハマり役のサンジの滑りに、おれは一目で魅了されてしまった。
 ショー自体ももちろん素晴らしくて、あんなに高いと思っていた一万円すら「こんな安い値段で見させてもらっていいものか」と思ったくらいだったが、中でもサンジの素晴らしさは群を抜いていた。
 ショーの最中も気づけばサンジのことを目で追っていて、フィナーレを迎える頃にはすっかりファンになってしまっていた。

 ファンになってからのおれの行動力には目を見張るものがあった。
 まず、フィギュアスケートについての知識を徹底的に詰め込んだ。今のおれならフィギュアスケートの実況中継を見ても、解説者の言ってることが完璧に理解できる。なんなら、おれの方が上手く解説できるかもしれない。
 それから、Youtubeで見ることのできるサンジのこれまでの試合の映像を全て見た。見れば見るほどにおれはサンジの魅力の虜になり、もはやサンジはおれの生きる糧と同義だった。サンジを知らずにいたここ数年が本当に悔やまれる。なぜおれはあんなムダな時間を過ごしてきてしまったのだろうか……。
 もちろん、ファンクラブにも即入会した。正確に言えば、アイススケート全体のファンクラブだ。サンジ個人の公式ファンクラブがないので致し方ない。けれど、会員限定席の販売があったり、ファンミーティングに参加できるというメリットがあるので、常に寂しいお財布からお金を出してでも入会するだけの価値は十二分にあった。
 あとは、これまでに面倒くさいからと一切やったことのなかったSNSのアカウントを片っ端から作った。インスタ、Twitter、TikTok。サンジのアカウントがあれば即座にフォローしたし、サンジがやっていないSNSは情報収集と誰かが好意であげてくれる動画目当てに日々チェックを怠らなかった。SNSかから得られる情報やお宝映像だけでもわざわざアカウントを作った価値があるというものだが、何よりも、サンジの投稿にコメントができるというのは、何ものにも代え難い魅力だった。好きです、応援してます、と間接的にでも伝えられるまたとないチャンスだ。自分の存在を認知してほしいというよりは少しでもサンジの力になればという一心で、サンジのファンになったその日から、おれはサンジがSNSに投稿するたびに必ずコメントをするようになった。
 もちろん、個別に返信が来ることなどない。そもそも、大好きな漫画のアイスショーで演じたキャラ同様に女に甘く男には塩対応のサンジは、女どもからのコメントには「レディ達〜! いつも愛あるコメント本当にありがとう。全部大切に読ませてもらってるよ! おれからの愛も届け、メロリ〜ン♡」なんて返信をするくせに、男からのコメントについては無視がデフォルトだ。けれど時々、本当に稀に、「野郎どもからのコメントなんて嬉しかねーよ! でも……サンキュ」なんて書き込みがあるものだからタチが悪い。そんなコメントがあった日にはおれは一日悶絶して過ごし(比喩ではなく、実際ベッドでのたうち回って過ごした)、サンジという沼により一層深くはまり込んでいくのだった。
 おれの応援の効果、というわけではなくサンジ自身の努力の結果、サンジはメキメキと頭角を現し、気づけば国を代表するスケータへと成長を遂げていた。ファンの数は桁違いに増え、SNSのフォロワー数もうなぎ上り。サンジの投稿に対するコメントの数もとんでもない数になり、おれのコメントなどあっという間に埋もれてしまうようになっていた。それでもおれは、これまで通りサンジの投稿には欠かさずコメントをし、行ける範囲で試合やアイスショーを見に行き、なんならファンレターも送り、サンジのことを応援し続けた。
 たとえ遠い存在になってしまっても、おれにとってサンジが魅力的かつ最推しであることに変わりはない。むしろ、多くの人の注目を浴びてより一層輝きを増すサンジのことを、おれはまるで自分のことのように誇らしく思うのだった。

 そんなある日、おれに天からのプレゼントがやってきた。
 なんと、スケーター出演のファンミーティングに参加できることになったのだ。しかも運のいいことに、そのファンミーティングにサンジが出演するらしい! 神には祈らないのが信条のおれだが、この時ばかりは祈ってやってもいいと真剣に思った。
 バイトを詰め込んで得た軍資金で、友達のウソップに相談に乗ってもらってその日のための一張羅を揃え、洒落た美容室で髪も切ってもらった。家を出る前に風呂に入って念入りに体を洗い、歯磨きの後にマウスウォッシュもした。ファンレターも書いたし、悩みに悩んだ末にプレゼントとして花束も準備した。デルフィニウムとブルースターの間にカスミソウを散りばめた、淡いブルーの花束。サンジの目の色に似せて選んだのがおれなりのこだわりポイントだ。
 そうして出来うる限りの最大のお洒落と準備をしたおれは、緊張と期待で胸が張り裂けそうになりながらも、ファンミーティングのある会場へと向かったのだった。

実写版OP感想(1~4話)

USJのサンレス、プレショに始まり、何かと供給過多なこの夏。
そのうちの一つであり、前々から楽しみにしていたNetflixでの実写版ワンピースをひとまず4話まで視聴したので、備忘録を兼ねて感想を書き殴っておこうと思います。
かなりネタバレを含むので、この先はそれでもOKな方のみどうぞ。

 

 


 

 

 

まず、全体的な感想。
字幕か吹き替えかで言えば、個人的な嗜好もあって字幕版が好きでした。
たとえ慣れ親しんだ声優さん達の声でも、やっぱり吹き替え版は声だけが浮いてるように感じて苦手……。
なんていうのかな、原作から派生した作品ではあるけど、実写版は完全に別物だという認識があるので、俳優さんオリジナルの声と台詞の方がそこの差別化がしっかり出来ていいです。
ああでも、字幕と吹き替えでは台詞が結構違ったから、そこは2回目以降でじっくり見てみたい。
あれって俳優さんの口の動きと違和感ないようにするために変えてるのかな?
英語字幕も見てみたいし、何周もしないとですね、これは。

あと、実写だからこそ何よりもリアルなのがいいですね。
船や町の様子はもちろんのこと、みんなの服装が小汚いのがいい!
原作やアニメではわりと小綺麗な印象が強かったけど、実際の海賊ってきっとあんなもの、いや多分それ以上ですよね。
見ながらパイレーツオブカリビアンが頭に浮かんだけど、あの作品でも海賊達は小汚かったもんなぁ。
実写ならではって感じで好き。
それに登場人物、特にメインキャラクター(今のところウソップまで)の再現度が素晴らしい!

ルフィ→イニャキ君、もうルフィにしか見えない。自由奔放を体現してる。4話目ともなると、イニャキ君の声なのに真弓さんの声に聞こえてくるのが不思議だった。吹き替えで真弓さんがいつもより低めの声出してたのもあるのかな?ゴムの体の表現もわりと自然な感じで良かった。
ゾロ→真剣佑カッコ良すぎ!!!この夏2.5次元ゾロも見ましたが、ゾロが実在したならまさにこんな感じだろうと思えるハマり具合だった。キャスティングした人に全力で感謝したい。意志の強そうな眉、涼しげなイケメンフェイス、盛り上がった上腕から筋張った前腕のライン、腹巻き(何であんなにカッコいいの!)。そして三連ピアスの破壊力たるや。剣士としての容赦のなさや、どこか一歩引いたようなところが19ゾロ!って感じでもう最高。
ナミ→セクシーより可愛さの目立つのが初期のナミさん!色素の薄い瞳が綺麗。衣装もぴったり。可愛い!わりとしっかり戦ってて強い面が全面に出てる気がしたけど、よく考えてみればココヤシ村までのナミさんはわりとあんな感じかもしれない。
ウソップ→鼻長くないのになんであんなにウソップなの~!?もう好きすぎる。コミカルな感じとか、雰囲気とか、表情とか、もう全てがウソップ。いやもうホントにすごい。肩まわりがけっこうガッシリしてるのが個人的に萌えポイント。

それ以外のキャラもわりと原作に忠実に再現されていたと思うけど、ベックマンとマキノさんだけは私の中の解釈と相違が。
ベックマン、確かにゴツいけど、ぽっちゃりではないよ?それにあの時はまだ黒髪だと思うんだよね……。
マキノさんは笑顔の素敵な可愛いお姉さんなイメージだったのに、あれは愛想のないおばさんでは……。
あ。ガープ中将は普通にイケおじですごく好きでした。コビーもまんまコビーだった。
近海の主も期待を裏切らない迫力だった。
魚人族はかなり気持ち悪い感じに仕上がってたけど、実際にいたらあんな感じかもしれない。むしろあれくらいがリアルでいいのか。

話としては、2話まではわりと原作沿いだったけど、3-4話からだいぶ改変されてたね。
ルフィ達の冒険と、コビーとヘルメッポの成長物語が絡み合いながら進んでいく感じ。
短く話をまとめないといけない都合上どうしても仕方ない部分だと思うし、違うなりに筋は通っているように感じました。
まあ、だからこそやっぱり原作と実写は似て非なるもの、完全に別物。
その違いを楽しむのだ。

ここからは、それぞれの話についての感想を思いつくままに。
ネタバレひどいのでお気をつけを。

 

【第1話】
・原作と同じシーンから始まるのがいい。
・処刑を見に集まっていた中に、若い頃のミホークとシャンクスがいるのはわかったけど、もう一人クローズアップされた女の人は?と思ったらクロコダイルかもって考察見てしまって……原作で未出のネタバレいいのかい?
・アルビダが金棒で殴るシーン、血も出るしリアル。痛そう。
・真っ二つに斬っちゃうゾロに痺れる。頭部持ち歩いてるし。
・酒場のシーンは諸々良かったですね。
・ヘルメッポ何やってんの……笑

 

【第2話】
・うおー!バギー!ビジュアルめっちゃいい。バラバラの身の表現もすごくいい。
・カバジにそんな裏設定ぶっ込んでくるなんて!ゴア王国って、ルフィとゾロニアミスしてたかもってこと?わお!
・真剣佑ゾロの顔がいい……磔にされてぐるぐる回ってる……
・ルフィの過去の回想(シャンクスに助けられるところ)と水責めにされてるシーンとリンクさせてるの良かった。

 

【第3話】
・ウソップー!
・カヤは、病気という設定だからわざと顔色悪そうな感じにしてるのかな
・おお、シャムが女性になってる
・お着替えシーンの3人のやりとり好き
・おお、クラハドールはクラハドールだね。スーツまでバッチリ。
・クラハドールに「どこかで会ったか?」って迫るゾロのあの雰囲気が好き
・ナミさんとカヤが二人で話すシーン好き

 

【第4話】
・クロの手下にしては詰め甘すぎない!?とどめ刺さない上に刀まで投げちゃうのか
・というか、あの高さから涸れ井戸に投げられて無傷ってすごくない?
・ははあ、ここで海軍絡んでくるのか
・シモツキ村、和(日本)というよりだいぶ中華な印象が強い
・コウシロウ先生も同じく。そしてワノ国の末裔のわりにめちゃ多国籍だなー。
・くいなちゃんはわりとイメージ通り。
・幼いゾロかわいいなあ
・廊下を歩くシーンで、月光でゾロの顔左半分だけ浮かび上がって見えるのが性癖ど真ん中。なんて美しい顔なんだ。
・え、メリー死んじゃったの!?え??
・わーお♡匂わせるどころか完全なるウソカヤ!!
・後ろで微妙に視線をそらすゾロ、可愛いwww
・予告の時点でメリー号見たとき怖って思ってたけど、今回見たらわりに愛らしいというか、なんとなく可愛げのある気がした。思い入れの問題?
・ルフィがメリーの頭の上に乗ってるのいいなあ!このシーンはなくちゃね。
・そしてじいちゃんズとエンカウント!さあどうなる?

 

こっからようやくサンジ君も出てくるだろうし、続きが楽しみすぎる。
早く見たいな~!